このコンテンツは、クラウドソーシング「ランサーズ」を利用して、宅地建物取引士の資格を持つ方に書いていただきました。
土地を購入する際の諸費用について考えたことはありますか?
『よく考えたことないな・・』
『5%くらいじゃないの?』
土地の本体価格ばかりに目がいってしまい、具体的な諸費用について考える機会は少ないものです。 しかし、諸費用は5~10%程度かかるので、とても大きな金額です。
土地代が1,000万円だったら、50万円もするのですから。50万円あったら何ができますか?
50万円あったら・・
- 頭金にする
- テレビを買う
- 海外旅行に行く
- 投資をする、、etc
5%とという言葉に騙されてはいけません。 具体的に何ができるかを考えると、どれだけ重要な5%なのかがわかるはずです。
しかし、問題なのは『本当に5%で済むのか?』という点です。 その辺りを中心に、諸経費について考えてみましょう。
土地購入にかかる諸費用は?
物件の価格以外で必要になる諸費用は、以下の通りです。
諸費用
- 手付金
- 不動産会社への手数料
- 契約書の印紙代金
- ローン保証料
- ローン事務手数料
- 火災保険料
- 団体信用生命保険特約料
想定以上に諸費用がかかるケースもあるので、資金計画の段階で知識を身に着けておきましょう。
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①手付金
手付金には、3つの種類あります。
- 証拠手付
- 解約手付
- 違約手付
証拠手付
証拠手付とは、契約の成立を証明するものです。
住宅ローンを組んで土地を購入する場合、初期費用として用意する必要があります。
解約手付
解約手付とは、契約の解除に関する手付です。買主は手付金を放棄することで、契約を解除できます。
反対に売主は手付金を倍返しすることで、契約を解除することができます。
違約手付
違約手付とは、契約違反や債務不履行があった場合に没収となる手付金です。
手付金は売買代金の5〜10%が相場となっています。 今回は正式名称を紹介しましたが、実際には頭金、申込金など様々な名前で呼ばれています。
この時点で、購入費用の5〜10%が必要になってしまいました。さらに必要になる諸費用について紹介していきます。
②不動産会社への手数料
不動産会社を介して土地を購入すると、取引成立時に報酬を支払う必要があります。これが不動産会社への手数料です。 不動産会社への手数料は、法律によって決められています。
取引態様が仲介であれば報酬の50%を先に支払い、残りを取引終了時に支払うというケースが多いです。
取引態様はコチラで解説しています▼
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仲介手数料の計算例
土地の金額が1500万円で不動産業者より仲介を受けた場合、次のような計算方法で仲介手数料を導きだせます。
①まずは、200万円以下の部分について計算します。
200万円×5%+消費税=100,000円+消費税
②続いて、取引額が200万円を超え400万円以下の金額の部分について計算します。
200万円×4%+消費税=80,000円+消費税
③最後に400万円以上の部分について計算を行います。
1,100万円×3%+消費税=330,000円+消費税
④1,500万円の報酬額は、①②③の合計金額510,000円+消費税となります。
③契約書の印紙代金
土地を購入する際は、売買契約書を作成して契約を締結します。 不動産の売買契約書には、法律に基づいて「印紙」を貼り付け「印紙税」を納付しなければなりません。
④ローン保証料
あなたが死亡や病気でローンを払えなくなったら、連帯保証人が請求を受けることになります。 しかし、今の時代は連帯保証人がいない方も多いです。
連帯保証人がいない場合、ローン保証会社に依頼することになります。
ローン保証会社に保証料を支払うことで、ローンが払えなくなったときに残金を支払ってもらいます。 ローン保証料は保証金額、返済期間、返済方法などによって条件が変わります。
⑤ローン事務手数料
ローン事務手数料とは、不動産をローンで購入する際の代行手数料です。 依頼する金融機関によって費用は異なりますが、3万円程度が相場です。
場合によっては『融資金額の1%』などの計算方法で手数料を算出する金融機関もあります。
ローン事務手数料は、大手都市銀行が割安と言われています。ただし、ローン保証会社への支払い保証料が高めに設定されていることが多いです。
反対にインターネット銀行のローン事務手数料は高めですが、保証料がかからないというメリットがあります。 これらを考えると、ローン事務手数料+保証料で合わせた費用を想定する事が大切です。
⑥火災保険料
金融機関から融資を受けて注文住宅を購入する場合、火災保険への加入が義務付けられています。 火災保険は補償内容をよく確認して、適切なプランを選択することで保険料を安く抑えることができます。
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⑦団体信用生命保険特約料(フラット35、住宅金融支援機構を窓口とする融資)
フラット35には、機構団信・3大疾病付機構団信というプランがあります。 支払いしている途中に死亡や高度障害状態になった場合、生命保険会社から支払われる保険金によって住宅ローンが弁済される制度です。
特約料は、この保障を受けるために年に1回支払う費用のことです。
まとめ
以上、土地にかかる諸費用は?|物件だけの資金計画では購入できないについての紹介でした!
諸費用
- 手付金
- 不動産会社への手数料
- 契約書の印紙代金
- ローン保証料
- ローン事務手数料
- 火災保険料
- 団体信用生命保険特約料
土地を買うということは、その後の住宅購入までの諸費用を考える必要があります。 物件の価格が高いため、数%の諸費用でも数十万円かかってしまうのが不動産です。 ゆとりをもった資金計画を立てましょう。
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