このコンテンツは、クラウドソーシング「ランサーズ」を利用して、宅地建物取引士の資格を持つ方に書いていただきました。
土地の情報がどれだけ重要かご存知ですか?
『畑だったらどうする?』
『希望の大きさの家は建てられる?』
土地の情報をしっかりと理解できれば、上記のような疑問は解消されます。
もし、ちゃんと理解できていないと『農地転用にお金と時間がかかった』『容積率が足りなくて、間取りを減らした』こんなトラブルが発生するかもしれません。
今回は、納得のいく土地を探すために、広告の正しい見方を解説していきます!
納得のいく土地を探す
『良い土地と巡り会いたい』こう考える人は沢山います。後悔しないためにはどうすればいいのでしょうか?
答えは、正しい情報収集です。
多角的に情報収集を行うこと、土地のポイントを認識しておくことで、良い物件に巡り合うことは可能です。
情報収集の手段
土地の情報収集には、以下の方法があります。
情報収集の手段
- チラシ
- 不動産情報誌
- 不動産業者への訪問
- インターネット
- 金融機関の不動産相談窓口
- 新聞広告
まずはこれらを活用して、土地の情報を集めましょう。 そして現在の収入、家族構成、勤務状況、生活スタイル、理想の注文住宅像を考慮して検討してください。
情報収集をスムーズに行うコツは、予算で土地を絞り込んでしまうことです。
予算を決めるには、資金計画を立てておく必要があります。
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まずは、資金計画を立て、用意できる資金を確定しましょう。 資金が確定する前に土地を探しても、情報の多さに圧倒されて物件選びが難しくなってしまいます。
それにしても、資金計画って難しそうですよね。参考までに私が家を建てたときにかかった費用を紹介していますので、ぜひご覧ください(^^♪
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不動産広告を見てみよう
不動産広告は新聞広告、チラシ、不動産情報誌などに記載されています。 不動産広告から上手に情報を読み取ることが、物件情報収集のポイントになります。
まずは、タウン誌やチラシなど身近な不動産広告を集めてみましょう。
購入前に広告の正しい見方を理解しよう
不動産広告をちゃんと見たことはありますか?実は、重要な情報がたくさん記載されています。
景品表示法の規制で誇大・違法な広告は規制されていますが、それでも油断せずしっかりと基本的な不動産広告の見方を知っておくべきでしょう。
広告の見方
- 基本情報
- 建ぺい率と容積率
- 接道状況
- 都市計画
- 用途地域
- 土地権利
- 地目
- 取引態様
以下の広告を例にして、正しい情報を読み解いていきましょう。
①基本情報
基本的な情報として、土地の価格、土地面積、交通情報、所在地などが書かれています。 皆さん、ここばかりに目がいってませんか?
②建ぺい率と容積率
注文住宅を目的として土地を購入するならば、建ぺい率と容積率は押さえておきたい用語です。
建ぺい率
建ぺい率とは、土地の面積に対する建物の建築面積の割合です。
例えば、100m2の土地で建ぺい率60%と書かれている物件には、建築面積60m2の注文住宅を建てることができます。
容積率
容積率とは、土地の面積に対する合計床面積の割合です。
仮に100m2の土地で建ぺい率60%・容積率100%であれば、1階60m2、2階40m2(合計100m2)の注文住宅を建てることができます。
③接道状況
土地に対して、道路がどのように接しているかを示す情報です。
④都市計画
市街化区域、又は市街化調整区域が書かれています。
市街化区域
市街化区域とは、積極的に街づくりを進める地域です。
市街化調整区域
市街化調整区域とは、市街化を抑制する地域です。
市街化調整区域の土地の場合、建築できる建物に制限が課されることがあります。
⑤用途地域
用途地域とは、無秩序な建物の建築を防ぐ制限のことです。もし、住宅地のど真ん中に、大型工場が建設されたら大変ですよね。住宅環境に適している用途地域の土地を選択するようにしましょう。
なお、用途地域において最も住宅環境が整っているのは、第一種低層住居専用地域です。
小規模な店舗以外は基本的に建築が認められないため、いわゆる閑静な住宅街を形成しています。『◯◯市 用途地域』と検索ツールで探せば、区切られた地図を見ることができます。
⑥土地権利
土地権利は【所有権】になっていることを確認しましょう。
所有権になっていれば売却、贈与、相続など土地を自由にすることができます。
その代わり、固定資産税と都市計画税を支払う義務が生じます。【借地権】では自分の所有にはならず、他人の土地を利用させてもらうということになります。
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⑦地目
地目とは、土地の現状や使用目的に応じた種類を示すものです。
【宅地】であれば、建物を建築する目的で使用できる土地です。
他には【田】、【畑】などがあり、農地法の利用制限に該当した場合、届出や許可の手続きを経なければ住宅を建てられないことになります。
【田】、【畑】を【宅地】に変えるには費用も時間もかかります。あらかじめ確認しておかなければならないポイントです。
⑧取引態様
土地購入の取引の態様を示しており、 以下の3つに分けられます。
取引態様
- 売主:不動産会社所有の土地のことです。不動産会社が直接の売主となって取引をします。
- 代理:売主の代わりに不動産会社が販売している物件です。不動産購入の契約は売主と買主の直接契約となります。
- 仲介:不動産会社が売主と買主の間に立ち、取引を成立させる態様です。仲介手数料が発生します。
不動産広告はあくまで情報のひとつ
土地購入を検討する場合、広告の情報だけで物件選びをするのは危険です。 良い物件だと思ったら、不動産会社に連絡を取って詳細を確認してみることが大切です。 そのうえで実際の物件を見学すると良いでしょう。
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物件を見学する時の確認事項
物件見学では、実際に土地の見学を行います。面積表示と実物を比較すると、狭く感じたりすることもあります。 物件見学では以下の点を確認しましょう。
物件見学の確認事項
- 道路にはスムーズに出られるか
- 駐車はしやすいか
- 隣家との境界線は明確か
- 生活用品店や食料品店はどこか
- 最寄り駅までの徒歩時間
- 昼と夜で治安はどう変わるか
- 電柱は邪魔にならないか
- ごみ置き場はどこか
他にも確認するべきことはキリがありませんが、上記のポイントに絞っておけば最低限はチェックできるでしょう。
まとめ
以上、納得のいく土地を探す|購入前に正しい情報の見方を理解しようについての紹介でした!
今はインターネットの時代ですが、広告に記載された情報は紙ベースと同じです。 今回紹介した項目をしっかりと理解して、土地の情報を正確に把握しましょう!
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