一条工務店で平屋を建てると決めた時、1つの選択肢を捨てることになりました。それは・・・
これは私にとってかなり大きな問題でした。住宅展示場を見学すると、必ずと言っていいほど『吹き抜け』が作られているからです。
つまり、吹き抜けは開放的な大空間を作り出すには、必須のオプションということです。ですが、残念ながら平屋には吹き抜けを作ることはできません。
でも、諦められない・・・
そんな時に出会ったのが『勾配天井』でした。しかし、実物を見ることができないまま、勾配天井を採用することに。さすがに不安だらけでした・・・。ですが、実際に平屋に住み始めてみて、勾配天井は大正解です!
というわけで、今回は平屋に吹き抜けを作りたいと考えてから、勾配天井を採用し、実際に出来上がったところまでを紹介していきます。実物の写真も掲載しますので、平屋づくりの参考にして頂ければ幸いです(^^♪
リビングの間取りに対する3つの要望
まずは、リビングの間取りを考えた時の要望を挙げてみます。
- 平屋でも吹き抜けを作りたい
- 天井高2,600mmにしたい
- 神棚と重ならないようにしたい
それでは、検討の過程を1つずつみていきましょう。
平屋でも吹き抜けを作りたい
平屋では絶対に実現不可能なもの、それが吹き抜けです。どこの展示場にも吹き抜けがあり、大空間を演出しています。今の注文住宅ではスタンダードと言っても過言ではないでしょう。
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吹き抜けは2階の居住空間を削ったり、高所のメンテナンスが不便などのデメリットはありますが、リビングが開放的なのは圧倒的な魅力です。
そこで、平屋でも開放的な空間を作るために試行錯誤しました。我が家のLDKには柱やタレ壁はありませんし、視覚的な広さを意識して間取りもほぼ長方形にしました。
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しかし、天井が低ければ、それでも狭く感じると考えています。というのも、我が家のLDKは実家のLDKとほぼ同じ間取りなのです。
実家はモノが多かったり、キッチンが壁で仕切られていたりと、閉塞感を増す要因があります。ですが、それを加味しても、もう少し広々とした空間が欲しいと感じていました。
そこで、最初は天井高2,600mmを検討することにしました。
天井高2,600mmにしたい
私が契約した展示場の1階が、天井高2,600mmを採用したモデルルームでした。2階の打ち合わせルームに行くといつも狭い感じがしていたのですが、これは天井高が原因だったようです。展示場の2階は2,400mm(標準)だったのです。
吹き抜けがあったのも要因の1つといえますが、200mmの差がここまで影響するのには驚きました。
天井高2,600mmは、もちろんオプションになります。1度も見積もりに計上していなかったのでハッキリとはしませんが、営業マンは2万円/坪と言っていました。
我が家は33坪なので66万円になる計算です。かなり高いオプションですね。個人の部屋、トイレ、風呂、収納部屋はあえて天井を高くする理由が見つかりません。そう考えると天井を高くしたい場所はLDKのみとなります。
LDKだけ天井高2,600mmにして欲しいと依頼しましたが、対応不可との回答。LDKだけなら20万円くらいで抑えることができると思ったのですが・・・
そこで提案されたのが勾配天井です。天井を斜めに上げることで、空間を広くさせるオプションです。
実物を見て決めたかったのですが、残念ながら見ることができませんでした。天井が斜めの場合、ライトはどのように設置されるのでしょうか?シーリングライトは斜めになるのでしょうか?
建築士に聞いてみたのですが、イマイチはぐらかされた感じです。ダウンライトだって斜めになるのかもしれません。これは実際に家ができてからの確認になります。
そこで、LDK全体を勾配天井にしようとしたのですが、それほど臨機応変に対応できるものではありませんでした。結局はリビングの10畳のみとなりました。通常の天井と比べ、家の強度が落ちてしまうとの事です。
家全体に採用する天井高2,600mmと比較するとかなり割高ですが、オプション価格としては天井高2,600mmよりも安く済ませることができました。
神棚と重ならないようにしたい
勾配天井は太陽光パネルの関係で、南から北に角度をつけていきます。すると、リビング北側の天井が高くなるわけです。
最初の頃は、勾配天井(北側)の下に神棚を設置していました。しかし、神様の上に空間を作るのはまずかったので、神棚に重ならないように勾配天井を減らしました。その結果、8畳分しか勾配天井を設置できなくなってしまったのです。ここで、実物を見たことがないデメリットが発生します。
8畳の勾配天井が、どの程度広く感じるかがわからないのです。
これじゃダメだということで、他メーカーの住宅展示場も行ってみたのですが、リビングの勾配天井は見つけることができませんでした。そうですよね・・・展示場は2階建が基本ですから。
そのため、建築士の感覚に委ねることとなります。最終的には神棚を移動させることができたので、勾配天井は10畳分確保できることになりました。
しかし、それも建築士が10畳分あれば十分と言ったことしか根拠がありません。私たち夫婦にとっては広く感じないかもしれないのです。
やはり、実物を見るということはとても大切です。家ができたら、Web内覧会も兼ねて勾配天井の写真をアップします。
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平屋に大空間を作るには勾配天井が必須
このように、平屋でも大空間が欲しくて、色々と試行錯誤をしました。その結果、我が家では実物を見たことのない『勾配天井』を採用する決断をしました。
満足できるモノが仕上がるかは、実物が出来上がってからとなります。正直、圧倒的に不安の方が大きいです(^^;)
勾配天井のオプション価格
勾配天井のオプション価格は、10畳で34万円かかりました。天井高2,600mmよりも割安なオプションですね。
また、吹き抜けを作るよりも安いようです。他の方のブログを拝見すると、吹き抜けは坪単価の半分の費用がかかるとのこと。
我が家の坪単価は約65万円なので、10畳分ではかなりの料金が発生してしまいます。
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Web内覧会|勾配天井の施工過程
さて、間取り検討段階ですごく心配していた勾配天井ですが、工事が始まって実物が出来上がってきました。
まずは、屋根が出来た直後です。まだ、足場がありますね。電気配線を通して、石膏ボードを貼る前はこの状態です。ちなみにダウンライトは10個設置して、シーリングライトはありません。
明るさが心配でしたが、住んでみた感じでは特に気になることはありませんでした。ダウンライトのみでも問題ありません。そして、ダウンライトは斜めの天井に合わせて、形状が偏ったタイプのモノでした。専用のダウンライトがあったようで一安心です(^^;)
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石膏ボードがキレイに貼られましました。リビングからぐるっと回って見てみましょう。
南側です。勾配天井の開始部分と通常の天井の高さに大きな差がありますね。
東側です。この下にはテレビボードが設置されます。この時点でハッキリとわかりますが、勾配天井は大空間を作ってくれるオプションです!
北側です。高い方の天井は4~5mはあります。
そして西側に戻ってきました。
一度足場を撤去してフローリングを敷いた後、また足場を組みます。今度は壁紙を貼って照明を設置します。
我が家のリビングは真っ白です。
壁紙もキレイに貼られました。色を白に統一したことも要因ですが、勾配天井のおかげでとても広々したリビングができあがりました(^^♪
勾配天井を最大限に活かす方法
実物を見ることなく採用した勾配天井。正直、どのような出来になるか不安のほうが大きかったです。
しかし、結果はかなり満足のいくものでした。どうしても平屋では設置できない吹き抜け。でも、開放的なリビングは欲しい。勾配天井はこの問題をしっかりと解決してくれました。
ここからは私の予想ですが・・・勾配天井は設置する位置によって、その効果を最大限に発揮することができそうです。図面を見てみましょう。
我が家が採用した勾配天井は、赤い四角の部分(10畳分)になります。テレビボードの上にホコリが溜まるのが嫌だったので、テレビの上は通常の天井にしてもらいました。
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注目していただきたいのは、緑の四角の部分です。ここに部屋を配置したことで『勾配天井の始まりを高くできたのではないか?』と考えました。下の絵をご覧下さい。(下手すぎる、、(^^;))
左のように屋根の低い部分にLDKを配置すると、天井の空間が少ないです。そのため、右のように部屋を配置してやります。すると、天井の空間が大きくなるのでLDKが一層広く見えます。
しかし、これは諸刃の剣でもあります。通常は南に配置するLDKです。しかし、そこに部屋を配置するということは、LDKの日当たりを悪くしてしまうのです。
我が家は書斎を配置したところ、キッチンの日当たりは悪くなってしまいましたけどね。
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まとめ
以上、一条工務店のLDK|平屋でも吹き抜けが欲しくて勾配天井を採用についての紹介でした!
平屋には吹き抜けを作ることはできません。その対策として『天井高2,600mm』と『勾配天井』があります。天井高を上げるには家全体への対応が必要ですが、勾配天井なら一部分だけでも可能なので費用を抑えることができます。
そして、その出来上がりは吹き抜けに負けないくらいの大空間を演出してくれました。本当に採用してよかったオプションだと感じています。平屋をお考えの方は、ぜひ勾配天井を検討してみてください!
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