一条工務店の外構
この記事は、外構工事を5年間経験した方に執筆してもらいました。読みやすいように加筆・修正してあります。
我が家の基本情報|一条工務店の平屋アイスマート
最初に我が家の基本情報を紹介します。一条工務店のi-smart(アイスマート)というシリーズで平屋を建てました。
ハウスメーカー | 一条工務店 |
タイプ | i-smart Ⅱ |
階層 | 平屋 |
建築面積 | 約33坪 |
坪単価(建物本体) | 約65万円 |
太陽光パネル | 18.69kW |
平屋にしたので大容量のソーラーパネルを搭載しているのが特徴です。続いて、我が家の間取りと土地の概略です。
玄関は南側に設置し、家は西寄りに配置しました。北側は道路に面しています。
外構工事|一条工務店の提携と提携外の大きな違い
ハウスメーカー提携の外構業者と一般外構業者の見積もりを比べると、なぜこんなに金額が異なるのか多くの疑問が出るだろう。
大きな要因としては、仲介業者がいないということだ。
ハウスメーカーが外構工事の依頼を受けると、多くの会社・子会社・下請け業者などを経て職人へたどり着く。
だが、一般の外構業者に直でお願いすれば、ハウスメーカーに比べて職人との距離が近い。
つまり、自分たちで直に外構業者に依頼したほうが、工事以外にかかる経費を圧倒的に安く済ませることができるのだ。
合わせて読みたい
提携外の平面図の解説
完成予想図
平面図
「お客様目線の図面」
平面図・完成予想図を見て一番先に感じた点だ。
施工主の希望を、最小限の出費で済むようにまとめてある。
ハウスメーカー提携の外構業者は、豪華な図面を作成してくることが多い。
施工主は自分の希望と予算を天秤にかけながら、余計な部分を削っていく作業が必要になる。
しかし、希望と予算の擦り合わせは、実際にやってみるととても難しい。
一度でも良いものを見てしまうと、どうしても欲しくなってしまう。
なので、余分な施工を削りづらく、予算を超えてしまいがちだ。
それに比べて、この見積もりは初めから施工主の希望が叶えられる範囲で、必要な施工に絞った図面を作成している。
見積もりの合計費用もとても良心的である。
[speech_bubble type="fb" subtype="L1" icon="tosuya.PNG" name="トス屋"]そうなんです。ここの業者は一条を紹介してもらった方に紹介してもらいました。(同じ方にハウスメーカーも外構業者も紹介してもらうというw)普段はヘーベルハウスの工事を請け負っているとのことで、技術的にも安心感がありました。[/speech_bubble]
[speech_bubble type="fb" subtype="L1" icon="tosuya.PNG" name="トス屋"]ちゃんと最初から打ち合わせをしたので、うまく擦り合わせができたと考えています。一条提携の業者は『とりあえず!』おおざっぱに図面を作っていたので、、[/speech_bubble]
唯一、この図面の問題点を挙げるとすれば、北側の砕石と土のスペースだ。
土スペースを残すと草の処理に追われる
北側の土は、大きなマスもあり日が射しにくいので、花壇や芝などには向かない。
かと言ってそのままにしておくと、雑草が生えるだけのデッドスペースになりやすい。
ここはただ土を残すのではなく、砂利・砕石を敷き駐輪スペースにするなど、何か他の活用法を考える必要がある。
草取りの苦労が増えるだけの場所になってしまう。
[speech_bubble type="fb" subtype="L1" icon="tosuya.PNG" name="トス屋"]実は北側は砂利の道路に面している。しかも、舗装予定。なので、北にコンクリを敷くのはためらいがあった。せっかく高額なコンクリを敷いたのに『道路の位置が高くて雨水が流れません』なんて事態は避けたかった。しかし、草は恐ろしい、、[/speech_bubble]
砕石スペースは水たまりになりやすい
実は、本当に問題なのは砕石スペースの方だ。
皆さん、砕石が具体的にどのようなものか想像が付くだろうか?
ここで使われている砕石は40-0という種類のもので、コンクリートの下地などにも使われる4㎝~0㎝程の小石と砂のように細かい石の粉が混ぜられたものだ。
よく砂利の駐車場などでも使われているので、どこかで見たことはあるはずだ。
[speech_bubble type="fb" subtype="L1" icon="tosuya.PNG" name="トス屋"]はい、よく見かけます。あまり見栄えの良くない駐車場にw[/speech_bubble]
この種類の砕石は、機械で転圧するととてもしっかり固まってくれる。
なので、車の乗り入れが可能になるのだ。さらに安価なので重宝される。
だが、コンクリートのように仕上がりが持続しない。
砕石は雨と加圧に弱く、綺麗に平らに仕上げても、数ヶ月で見栄えも使い勝手も悪くなってしまうのだ。
例えば砂利の駐車場などを使った時に、大きな水溜まりに困った経験はないだろうか?
[speech_bubble type="fb" subtype="L1" icon="tosuya.PNG" name="トス屋"]はい、家の目の前の砂利道がまさにそれです。めっちゃ水が溜まって、泥が跳ねます。[/speech_bubble]
車がいつも同じ所を通ったり、同じところに止まったりすると、砕石はその部分だけ沈む性質がある。
沈むと雨が溜まりやすくなり、そこをまた車が通ると沈む幅と深さがどんどん広がってしまい、雨が降るたびにぬかるむからだ。
これは家の外構でも同じで、車の通り道を砕石にしてしまうと、雨が降る度にぬかるみと泥撥ねに悩まされることになってしまう。
[speech_bubble type="fb" subtype="L1" icon="tosuya.PNG" name="トス屋"]こんな感じの『くぼみ』が多数あります。私と妻は車なので何とかなりますが、息子が小学校に上がる前になんとかせねば、、道路封鎖くらいの水たまりができるw[/speech_bubble]
予算的に可能であれば、車が通る場所はコンクリートにしてしまうことをオススメする。
どうしても砕石にするのであれば、こまめなメンテナンスをしたほうがいい。
メンテナンスは誰でも簡単にできる。続けていけば、大きなぬかるみができることはない。
砕石のメンテナンス方法
まずは、ホームセンターで売っている40-0の砕石を買ってくる。
そして、砕石のヘコミ部分が少し盛り上がるように撒く。
ヘコミ部分だけではなく、一回り大きめにするつもりで周りにも少し撒いておくと馴染みやすい。
その後、自家用車の中で一番重い車を使って、撒いた砕石を踏みつけていく。
同じ部分が2~3回踏まれていればOK。
少しでも長持ちをさせるために、同じところを通らないように少しずらすのも効果的だ。
[speech_bubble type="fb" subtype="L1" icon="tosuya.PNG" name="トス屋"]早速やってみた!カインズホームで購入。これで60kg分の砕石。価格は20kg/298円。[/speech_bubble]
試しに買ったんだが、サイズを間違えたっぽい。本来はこちら↓
ちょっと高めだな。
[speech_bubble type="fb" subtype="L1" icon="tosuya.PNG" name="トス屋"]これは本当にそう感じた。20kgを3袋でもかなり大変だった。しかし、これだけ撒いても全然足りない、、こりゃ大仕事だw[/speech_bubble]
見積もり解説|提携外の外構業者はすごく安い
1,658,880円
「妥当である」
見積りを見ていくと、単価的には妥当なものが多い。
工賃や重機使用料などはハウスメーカー提携の外構業者とあまり差はない。
このエリアでの一般的な相場の範囲内になっているようだ。
ブロック工事が高いのは2段になっているから
ブロック工事の見積もりが高くなっているのは、フェンスを立てない代わりにブロックを2段積んでいるからだ。
備考欄にある天端仕上無の文字には少し注意して欲しい。
この「天端仕上げ」とは、ブロックの一番上の段を綺麗に仕上げるかどうかということだ。
天端仕上げ有りの場合は、ブロックの真ん中にある穴にコンクリートを詰め込んだあとで、ハイモルと呼ばれる左官仕上げ用の粒子が細かいセメントを詰めたコンクリートの上に薄く伸ばして金ゴテで平らに仕上げていく。
これをすると、ブロックを上から見たときに並べられたブロックの中心部が綺麗な白い直線に見えるので見栄えが良い。
対して天端仕上げ無しの場合は、詰め込んだコンクリートが完全に乾き切る前に、刷毛を使ってブロックとコンクリートの境目を曖昧にして終わりだ。
昭和時代に建てらてたブロック塀に多い仕上げ方で、今はあまり使われていない。
職人さんに天端仕上げの経験が多くあるのなら、仕上げ有りにしてもらったほうが圧倒的に綺麗に仕上がる。
今どき滅多にない事だが、もし普段から天端仕上げを行なっていない職人なら、素人仕上げにしかならないので、オススメ出来ない。
直接依頼すると諸経費がないことも多い
この見積りには「諸経費」が無い。実は外構業者に直接依頼すれば、諸経費を必要としないことが多い。
これは、他の項目に分散させて隠している訳ではなく、本当に必要ないので計上されていないのだ。
施工主・業者・職人のみで工事が出来る場合、間にハウスメーカーや下請けの会社が入らないので、現場管理費や本社管理費がかからないのが大きな理由だ。
だが、諸経費を取らないということは、ハウスメーカー程のアフターサービスは望めないと思っておいたほうがいい。
ある程度の補修工事はしてもらえるのが一般的だが、どこまでの範囲でフォローしてもらえるかはわからないので、具体的に確認をしておくことも大切だ。
[speech_bubble type="fb" subtype="L1" icon="tosuya.PNG" name="トス屋"]アフターサービスについては何の説明もありませんでした。説明がないということは『ない』んでしょうね。[/speech_bubble]
上乗せもなく良心的
ハウスメーカー提携の外構業者は『土工事』に大幅な上乗せをしていることが多い。
だが、この見積もりではそれをしておらず、工事に『必要な金額+手間賃』程度でとても良心的だ。
土工事とは、重機やスコップを使って元々の土地の形を図面通りに変えていくために行われる造成作業のことだ。
図面で決められた高さ・幅・長さ・角度に合わせて外構を作り上げるために、余分な土を削り出し、土が足りない部分には足していく。
余分な土をそのまま足りない部分に使い切れれば、そこまでのお金はかからない。
だが、大体の土地は多いor少ないという事態になる。
すると、多すぎる場合には残土運搬費と残土処分台が発生し、少なすぎる場合には土購入費と土運搬費がかかってくる。
これらは一般の方にとっては、どれも単価が想像しにくく作業内容も説明がなければわからないことが多いので、ハウスメーカー提携の外構業者は上乗せしやすいのだろう。
[speech_bubble type="fb" subtype="L1" icon="tosuya.PNG" name="トス屋"]土に関してはいくらか融通が効いた。目の前が母の畑なのでw[/speech_bubble]
単価が高くなりやすい玄関回りの金物類を、定価と仕入れ値に少し上乗せした金額にしているので、良心的でお得感もある。
大手ハウスメーカーだと、実際にはこれよりも安く仕入れて、定価で見積もりに計上されていることが多い。
この「上乗せ」に関しては、大手に依頼する以上避けられないものであり、安心とアフターサービスに対して発生している金額であることは忘れないでもらいたい。
1つの工務店や子会社では、「上乗せ」を減らして安い見積りを出すことは出来るが、施工後の保証には限界があるからだ。
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まとめ
いかがだっただろうか?
自分たちで直に外構業者に見積もりを頼むと、目が飛び出るほど安くなることが分かった。
しかし、職人の腕の保証はない。アフターサービスも望めない。
この点だけは注意が必要だ。
ハウスメーカーを経由するということは、そのハウスメーカーも責任を負うということ。
必然的に外構業者の質も上がるわけだ。
一番良いのは、普段大手の外構を請け負っている業者に直接依頼することだろう。
アフターサービスはないが、職人の腕は保証される。
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