【クエチアピンは陽性症状に効かない?】薬剤師が解説!

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その日は看護だけのミーティングがあり、病棟の隅っこに追いやられて仕事をしていた。

薬剤師としてソワソワするような議題も聞こえてきて、なかなか記録に集中できずにいた。

なんだかみんなが私の方を見ているような気が、、そんなの注察妄想だよなと思いながら業務を続けていた。

ところがその間もずっと視線を感じる。チラッと視線の先に顔を向けてみると、医局長がバッチリこちらをみているのだった。

、、あんたが視線を送ってたんかい!

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クエチアピンじゃ陽性症状が抑えられないんだよ

delusion

1週間ほど前に入院してきた患者さんで迷っていることがあるとのこと。その患者にはクエチアピンが処方されていた。

当院への診療情報提供書では気分転換での転院的なことが書かれていた。

嫌な予感がプンプンする。

案の定、外来ではかたくなに入院を拒否し、陽性症状もバリバリだった。数人がかりで病棟に連行、、失礼、誘導する始末。

2、3日経過して暴れるようなことは無くなったが、陽性症状はしっかりと残存していた。

医局長
クエチアピンじゃ陽性症状が抑えられないんだよね。いずれ切り替えようと思ってるんだ。前の病院でオランザピンの注射が効いたみたい。だからオランザピンの内服にしようと思うんだけど、、アリピプラゾールの方がいいかな?
トス屋
そうですね。クエチアピンでは強い陽性症状は抑えられないですよ。その患者さんは太ってますか?
医局長
ちょっと太ってる。
トス屋
それならアリピプラゾールの方がいいですよ。オランザピンは太りますから。
医局長
でも、アリピプラゾールを使ったことないんだよね。効くのかな?
トス屋
オランザピンでもアリピプラゾールでも急性症状を抑える力は変わりませんよ。オランザピンは鎮静が強く、代謝系の副作用もリスクです。先々まで考えたらアリピプラゾールの方がいいですよ。
医局長
わかった。いずれアリピプラゾールに切り替えることにするよ。

エビデンス(根拠)

point

クエチアピンを服用している患者さん。幻覚妄想が激しく、陽性症状を全く抑えられていないとのこと。

クエチアピンは統合失調症治療の主剤には向かない。

理由は3つある。

  • 半減期が短い
  • D2受容体への結合力が弱い
  • 治療成績が悪い

半減期が短い

クエチアピンの半減期は約3.5hrである。効果を得る為には1日に何回も服用しなければならない。

一般的に血中濃度が安定しない抗精神病薬は、ドパミン過感受性を引き起こしやすいと言われている。

D2受容体への結合力が弱い

抗精神病薬の作用強度は脳内への移行性D2受容体への結合力による。

D2受容体にしっかりくっつかないクエチアピンは統合失調症治療の主剤には向かない。

治療成績が悪い

定形薬と非定形薬を比較したメタアナリシスがある。

それによるとクエチアピンの陽性症状改善は定形薬より有意に劣るという結果であった。

Graph

つまり、陽性症状を抑えたいのであればクエチアピンよりも定形薬を使用したほうがいいのだ。(実際には錐体外路症状が出るので勧めはしないが。)

では、クエチアピンは何に使用するのか?

、、あまり用途はない。高齢者の不眠や興奮に少量使うくらいしか思いつかない。(高齢者に抗精神病薬を使用すること自体が疑問ではあるが。)

ただ、クエチアピンにも希望はある。上のグラフの抑うつ症状を見て欲しい。定形薬と比較して有意に改善している。

つまり、うつには効くのである。。ピンとくる方もいるのではないだろうか?

そう、『ビプレッソ徐放錠』である。

2017年8月30日、双極性障害のうつ病症状治療薬クエチアピンフマル酸塩(商品名ビプレッソ徐放錠50mg、同徐放錠150mg)が薬価収載された。本薬は、7月3日に製造販売が承認されている。適応は「双極性障害におけるうつ症状の改善」。1回50mgより開始し、2日以上の間隔をあけて1回150mgまで増量する。その後、さらに2日以上の間隔をあけて推奨用量1回300mgまで増量する。いずれの場合も1日1回就寝前に、食後2時間以上あけて経口投与する。なお、同一成分の即放製剤(セロクエル他)が2001年2月より統合失調症の適応で臨床使用されている。

2017/9/1 日経メディカルより引用

話がそれてしまったが、クエチアピンは陽性症状の改善には適さない。

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