薬剤師の年収が高い調剤薬局で働いてみたけどあり得なかった。

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薬剤師ってそんなに儲かるの?

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高校2年生の時、同級生からこんな情報をもらった。

薬剤師になってドラックストアに行けば、新卒から年収600万円だよ!

当時、まだ進路を決めてなかったけど、科学系が好きだった。一番好きだったのが生物学、続いて化学、物理学の順だった。

だから、塾では生物学を選んで、なんとなく勉強していた。

うちの高校は学区内ではギリギリの進学校。自治自立を促しており、制服ははなく、私服で通学していた。

ピアスも開けていたし、髪も染めていた。

大学進学率は3割しかなかったけど、一応私はその3割に位置していた。

名ばかりの進学校である。

老舗の私立薬科大学に合格する

そんなんだったけど、友達の一言に影響を受けて、生物学から化学にシフトチェンジした。本格的に受験勉強を始めたのは高校3年生になってからだった。

あの当時は1日10時間くらい勉強していた気がする。

でも私立の薬科大なら化学、数学、英語くらいで受験できる。

薬科大レベルなら努力だけで合格できるわけだ。

薬剤師の仕事は思っていたより多岐にわたる

友人に勧められたのはドラックストアだったが、私にとっての薬剤師といえば調剤薬局のイメージが強かった。

1997年から進んだ医薬分業の変換期で育った私にとっては当たり前か。

今や分業率は7割だ。

でも、薬剤師の仕事って選択肢がたくさんあった。

薬剤師の仕事
  • 調剤薬局
  • 病院薬剤師
  • 製薬会社
  • 臨床開発
  • 大学教員
  • 保健所
  • 麻薬取締官

調剤薬局の異常事態

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無事に国家試験に合格した。これもセンスは不要。努力のレベルでどうにでもなる。

卒後2年間は社会勉強もかねて、一般企業で働いてみた。とてもいい経験になった。

その後は薬剤師のスキルアップのために大手の調剤薬局に転職した。

しかし、調剤薬局は異常な状況だった。

私が勤めていたのが2009年~2012年頃だ。その時からこの業界の危うさはひしひしと感じていた。

あまりにもおかしいので2013年には転職するのだが、その後どんどん問題が報道されることになる。

2015年2月10日 くすりの福太郎の薬歴未記入問題

薬歴未記載問題は2月にドラッグストア大手ツルハホールディングスの子会社「くすりの福太郎」で発覚。ツルハによると、未記載や1カ月以上の入力遅延などに基づく不適切な診療報酬請求が約41万7千件あった。

引用:日本経済新聞

2015年2月22日 ハックドラックの薬歴未記入問題

イオン系ドラッグストアで「ハックドラッグ」を展開するCFSコーポレーションの調剤薬局で、薬剤師が薬剤服用歴(薬歴)を記載しないまま患者に薬を出していたことが22日、同社への取材で分かった。少なくとも20店で約7万8000件に上り、同社は2月末をめどに全店を調査する。

引用:日本経済新聞

日本薬剤師会など調査で2011年の未記載件数は約81万2千件と判明。3億円の診療報酬が不適切に請求された。

さらに、日本保険薬局協会と日本チェーンドラッグストア協会の調査で2011年に81万2144件の薬歴未記載があったと判明した。

これについてフォローすると、現場薬剤師の先生方は本当に苦労している。彼らに全ての非があるようなニュースをよく見かけるが、基本的には経営者が悪い。

国民の健康を守ることが使命の薬剤師は経営が得意ではない。だから、経営陣に搾取されてしまうのだ。

私の勤めていた薬局でも、忙しすぎて薬歴未記載は普通だった。

なぜ、そのような事態になってしまったのか?

それは利益重視が行き過ぎているからだ。

1店舗に割り当てられる薬剤師は処方せん応需枚数によって決められる。

しかし、実際は一包化が必要だったり、用法に線引きが必要だったり、粉と錠剤の合包が必要だったりと患者ごとにオーダーメイドで調剤をしている。。線引きなんか無料だぜ?

そうすると、ただ単に処方せん枚数だけで、必要薬剤師数を算出することはできないのだ。

しかし、経営陣は数字でしか考えないから現場は疲弊する。なんとか服薬指導を優先させた結果、薬歴が書けないという事態に陥るのだ。

調剤薬局は待ち時間に大して非常に不利な立場だ。病院でさんざん待たされた患者は調剤薬局でストレスを爆発させる。

医師にはへこへこするのに薬剤師には横柄な患者は多い。

薬剤師の先生方は真面目だ。だから、なんとかサービス向上に貢献しようとする。だが、経営陣は人員を増やしてくれない。だからダメだと分かっていても、薬歴を書く時間を削って患者対応しているのだ。

これが薬歴未記載問題の実情である。

患者側のモラルも多きく影響している。

異常事態は他にもある。

2017年4月14日 クオール中村会長NPhA辞任を表明

同社店舗でブロック単位での不正行為があったと報じられた。処方箋集中率を下げるため、従業員家族の処方箋を、受け付けた店舗とは別の店舗で調剤し、実際には調剤していない店舗から保険請求するという付け替えが行われていたとしている。

引用:DIオンライン

2017年8月4日 アイセイ薬局で処方箋の不適切な取り扱い

同社は、不正請求の目的について「処方箋を付け替えることで店舗の集中率を下げて、より高い調剤基本料を算定するためだった」(コーポレート・コミュニケーション部の飯村誠一郎氏)ことを認めた。

引用:DIオンライン

2017年10月30日 クラフトで処方箋の不適切な取り扱い

「さくら薬局」など約530店を展開する大手チェーンのクラフト(東京都千代田区)は、2017年10月30日、一部店舗で、処方箋の不適切な取り扱いがあったと発表した。

引用:DIオンライン

これも異常事態としかいえない。

さらに酷いのは”あくまで現場が勝手にやったこと”と経営陣が言い放った点だ。

現場は毎月のノルマを課せられて疲弊しきった結果、このような問題が発生しているというのに、、

経営陣のマインドが正しい方向に向かない限り、この手の不祥事はなくならないだろう。

調剤薬局に嫌気をさして院外処方を中止した病院もある。

関西医科大学総合医療センターは本館の建物を新しく開院するに伴い、これまでは発行率100%に近かった院外処方箋の全面発行を中止し、外来患者の調剤は原則院内で行うという方針に変更しました。「16年ほど続けたが、院外処方箋の全面発行にはメリットを感じられなかった」と同センター院長の岩坂壽二氏は話しています。門前の調剤薬局には手厳しい意見もみられる記事です。

引用:薬読

厚労省は医薬分業が間違っていたと認め、病院薬剤師に保険点数を割り振ったほうがいい。

そうすれば利益を貪る調剤薬局を減らし、専門性の高い病院薬剤師が増える。

在宅医療はマンパワーさえあれば病院薬剤師にだってできる。

むしろ、専門性では調剤薬局の薬剤師より格段に上なのだ。

薬剤師の本領を発揮できるのは病院だ

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病院では薬剤師として本領が発揮できる。

論文を積極的に書くのも病院薬剤師だ。

そして、厳しいノルマを課せられることもないので、患者との交流時間も確保できる。

ノルマはないけど、医療費削減には貢献する。

病院の出費って1番は人件費だけど、2番は薬剤費だ。

そこを削減するのは立派な仕事だ。国への貢献にもなる。

それなのに保険点数がほとんどつかないという実情がある。

そう、薬剤費をいくら抑えたところで薬剤師の点数にはならないのだ。

だから、病院薬剤師の給料は安い。

安くても専門性が高いということは、それだけ志が高いということだ。

やりがい、プライベート、年収のバランス

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まぁ、そんな病院薬剤師だが病院によってピンキリだ。

だが、そのピンキリでさえ調剤薬局の遥か上での話だ。

やりがいは間違いなく病院薬剤師にある。

プライベートは病院選びによる。

バリバリ働きたければ大学病院に行けばいい。

プライベートも重視したければ夜勤のない病院を選べばいい。

いずれにせよ調剤薬局よりも専門性は身につく。

年収は残念ながら期待できない。

だから私のようにWebビジネスを始めるモノも多いかもしれない。

薬剤師のブログは検索すればかなりヒットする。

ただ、今は共働きの時代だ。だからさほどシビアに考える必要もないのかもしれない。

調剤薬局で頑張っているけど報われない先生方、是非とも病院を検討して欲しい。

portrait記事を書いた人

トス屋 

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薬剤師の年収が高い調剤薬局で働いてみたけどあり得なかった。
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